マリ
児童手当、なんとなく家計と混ざっちゃってる。こどもNISAに入れた方がいいのかな?
ユキさん
入れられます。児童手当の額なら、年60万円の枠に収まります。ただ、入れたお金は子どものものになって、すぐには引き出せません。
マリ
全部じゃなくて、子どもに渡す分を決めて入れる方がよさそう。
この記事でわかること
- 児童手当の額と、全部ためた場合の合計
- 入れたお金の持ち主と、使える時期
- 家計と混ざった手当の分け方と積立額
児童手当をこどもNISAに入れるのは、金額の面では無理がありません。手当を1年分まるごと入れても、こどもNISAの年60万円の枠に収まります。ただ、こどもNISAに入れたお金は子どものものになり、小学6年生の1月より前は原則として引き出せません。手当を家計に使っているなら、全額を入れるより「将来、子どもに渡すと決めた分」を入れる方が続けやすい、と私は考えました。
こどもNISAは、2027年1月に始まる国の制度です。子どもの名前で投資信託(運用会社が集めたお金で株などに投資する商品)を積み立て、増えた分に税金がかからないようにできます。値下がりして、入れたお金より減ることもあります。
児童手当は、いくら、いつまでもらえる?
2024年10月分からの児童手当は、1人あたり月額で次のとおりです。
| 子どもの年齢 | 第1子・第2子 | 第3子以降 |
|---|---|---|
| 3歳未満 | 15,000円 | 30,000円 |
| 3歳から高校生年代まで | 10,000円 | 30,000円 |
もらえるのは、0歳から「18歳に達する日以後の最初の3月31日まで」、つまり高校生年代までです。毎年2・4・6・8・10・12月に、前月までの2か月分がまとめて振り込まれます。わが家は第1子が1歳なので、いまは月15,000円で、偶数月に30,000円ずつ入る形です。2024年10月分からは、所得が高い家庭も手当を受け取れます(それまで受け取っていなかった人は、申請が必要です)。
児童手当を全部ためると、いくら?
4月生まれの第1子・第2子なら、月15,000円×36か月+月10,000円×180か月で、合計234万円です。第3子以降(月30,000円×216か月)なら648万円になります。生まれた月によって、もらえる月数は変わります。
第3子以降の手当を全部入れようとすると、合計648万円になり、こどもNISAの合計の上限(600万円)を超えます。2027年以降に生まれた第3子に0歳から月30,000円ずつ入れると、200か月(16年8か月)で600万円に届き、そのあとの手当はこどもNISAには入れられません。また、こどもNISAが始まるのは2027年1月なので、すでに生まれている子は、手当と同じ額を積み立てても、0歳から全部ためた額には届きません。
こどもNISAに入れたお金はだれのもの?いつから使える?
こどもNISAに入れたお金は、子どものものです。口座は子どもの名前で開き、中の資産は子ども本人の財産です。
手当を入れるときは、子どもにあげる分を、いったん子ども名義の銀行口座か証券口座に移してから積み立てます。親の口座から直接、こどもNISAで買うことはできません。
そのため、出どころが児童手当でも親の給料でも、こどもNISAに入れると、税金の上では子どもへの贈与(お金をあげること)になります。こどもNISAは年60万円までなので、毎年その年の分だけなら、贈与税の基礎控除に収まります。基礎控除は、もらった額が1年に110万円までなら贈与税がかからない、という枠です。ただし、同じ年に祖父母などからもらったお金とは合わせて数えます。祖父母から入れる場合や、名義だけ子どもの口座にしないための注意は、次の記事にまとめました。
あわせて読みたいこどもNISAの贈与税は?祖父母が出すときの110万円と注意点
子どものお金になるので、一度こどもNISAで積み立てたお金は、小学6年生の1月より前は原則として引き出せません。わが家のように2027年1月に1歳半で始めると、小学6年生の1月までは約11年、制限がなくなる高校3年生の1月までは約17年あります。「あとで家計が苦しくなったら引き出せばいい」は通用しないので、引き出さなくても困らない額にしておく必要があります。
こどもNISAのお金は、小学6年生の1月(その年3月31日に12歳である年)から教育費・生活費に限って引き出せ、高校3年生の1月から制限がなくなります。口座は、その年1月1日に18歳である年から、手続きなしで子ども本人の大人のNISAに移ります。小学6年生の1月以降に引き出すときは、子どもが同意したことを示す書類をつけて、親が金融機関に申し出ます。基準日の違いはこどもNISAってなに?の記事にまとめました。
15年以上入れておくお金なので、途中で制度が変わらないかが私も気になり、過去の例を調べて、ジュニアNISAはどうなった?の記事にまとめました。
家計と混ざった児童手当は、どう分ける?
一番手軽なのは、手当そのものを分けようとせず、「こどもNISAに毎月いくら入れるか」を先に決めてしまう方法だと思います。
こどもNISAで買えるのは投資信託だけで、買い方は積立です。毎月の積立額を決めて設定し、その額を親の口座から子ども名義の口座へ移しておけば、その分が毎月、子どもの口座で投資信託に変わっていきます。手当と家計が混ざっていても、積立の額が決まっていれば、その分だけは確実に子どものお金として切り分けられます。手当は偶数月に2か月分がまとめて振り込まれますが、積立の額を先に決めておけば、手当の入らない奇数月も同じ額が積み立てられます。親の預金に置いておくのと違い、こどもNISAの中で増えた分には税金がかかりません(税金がかかる普通の口座なら、利益に20.315%)。
金額の決め方には、次の3つがあります。
- 手当と同じ額(わが家なら、いまは月15,000円)を積み立てる
- 手当の一部だけを積み立て、残りは家計に使う
- 手当はいままでどおり家計に使い、子どもに渡したい額を別に決める
わが家のように、手当より子どもにかかる出費の方が多い家では、手当をまるごと入れると家計が苦しくなるかもしれません。手当を子どもの今の出費に使うのも、自然な使い道です。
私はこどもNISAを、将来の学費に備えるイメージで積み立てたいと考えています。わが家の子(いま1歳)は、こどもNISAが始まる2027年1月に1歳半です。それまでの1年半分の手当(月15,000円×18か月=27万円)は口座ができる前に振り込まれるので、手当と同じ額を18歳まで積み立てると、入れたお金は234万円から27万円を引いた約207万円になります。1年に3%ずつ増える(100万円なら1年で103万円になる)と仮定すると約269万円、年5%なら約323万円です。国立大学の4年分の学費は標準額で約243万円なので、年3%なら届き、増えなかった場合の207万円では届きません。試算の中身は18歳でいくらになる?の記事にまとめました。
同じ試算で、手当より多い月2万円を18歳まで積み立てると、入れたお金は396万円です。年3%なら約510万円、年5%なら約607万円です。月2万円のうち、手当にあたる分は月1万〜1万5,000円なので、残りの月5,000〜1万円は、手当とは別に家計から出すお金です。
児童手当は、子どもに渡すと決めた分だけ入れる
児童手当は、全部こどもNISAに入れなくてもかまいません。家計に使う分と、学費として子どもに渡す分を分け、渡す分だけを毎月の積立にすれば、手当と家計が混ざったままでも続けられます。
よくある質問
Q児童手当をNISAにしたらいい?
金額の面では無理がなく、1年分をまるごと入れても、こどもNISAの年60万円の枠に収まります。ただ、入れたお金は子どものものになり、小学6年生の1月より前は原則として引き出せません。手当を家計に使っているなら、全額ではなく「子どもに渡すと決めた分」を入れる方が続けやすいと考えています。
Q児童手当を全部ためるといくら?
4月生まれの第1子・第2子なら234万円、第3子以降なら648万円です。生まれた月によって、もらえる月数は変わります。
QこどもNISAはいくらまで非課税?
1年に60万円、合計600万円までです。児童手当は第3子以降でも月3万円(年36万円)なので1年分は枠に収まりますが、第3子以降の手当を全部ためた648万円は、合計の上限を超えます。